<プログラム>
●「「農業の工業化」による地域活性化 ~自動化/DX技術開発~」
株式会社デンソー フードバリューチェーン事業推進部 担当次長 堆 大悟 氏
農業生産で大きな社会課題となっている就農人口減少の抑止に向け、工業化技術で魅力ある農業生産モデルを地域で構築し、 人の活躍の場を創出する構想を立案しています。大規模施設園芸においては、欧州先進ハウスに収穫/搬送ロボットを導入し、 重作業を軽減することで地域の多様な働き手を創出するモデルを検討しています。また、中規模施設園芸においては、 DX技術を活用し、デジタルデータで遠隔から栽培指導することで、地域農業の担い手を早期育成するモデルを構想しています。 これらのモデル構築に必要となる技術開発の取り組みについてご紹介します。
●「次世代のローカルフードシステムを土壌微生物培養技術で築く」
株式会社TOWING 代表取締役 西田 宏平 氏
世界で排出された温室効果ガス排出量の1/3はフードシステム由来であるという調査結果が出されました。 世界中で持続可能な食料生産システムへの切替が求められています。TOWINGは土壌微生物培養技術を活用し、 従来廃棄されていた有機物を材料に1.農地への炭素固定2.有機転換3.収量や耐病性等の向上を実現する“高機能バイオ炭”を 開発しました。農業だけでなく、食品工場や、畜産業や漁業での残渣利活用も可能であり、次世代のローカルフードシステムとして、 地域へインストールし始めています。
●「光合成にCO2は必須!しかし世界的には削減!ではどうする?」
イノチオみらい株式会社 代表取締役社長 大門 弘明 氏
私たちはミニトマトを愛知県豊橋市で生産している農業法人で、施設面積は3.6haと県内最大級となります。 植物は光合成が重要であり、生産物の収量や品質に差が出ます。そのため、積極的なCO2施用は増収につながります。 しかし、世界的には温室効果ガスとして問題視されており、灯油燃焼で取り出す装置や製造ガス施用では環境問題が残ります。 環境にも生産性向上にも役立つ装置開発が必要ではないでしょうか?
●「TOYOHASHI AGRI MEETUPについて」
豊橋市 地域イノベーション推進室 主任 室井 崇広 氏
豊橋市は全国でも有数の農業地帯となっており、高度な技術が集積する一方、営農上の課題も抱えています。 そこで豊橋市は地域の農業者、農業関連企業と全国の有望な農業系スタートアップ(アグリテック)をマッチングし、 本市を実証フィールドした農業課題の解決につながる新製品・サービス開発を目指すプロジェクト、 TOYOHASHI AGRI MEEETUP(豊橋アグリミートアップ)を実施しました。本事業をきっかけに生まれている農業者との共創の 取組みについてご紹介させていただきます。