MARKファミリービジネス研究会

7月のテーマは「繊維のミライ」
第1部はニット生地製造の福井経編興業(ふくいたてあみこうぎょう)の髙木義秀社長。繊維業界の規模が縮小するなか、既存事業のままで生き残れるのか、自問自答を繰り返す中、「シルクの糸で人工血管を編めないか」という大学教授からの問い合わせをきっかけに、直径6ミリ以下の細い人工血管を開発し、医療分野へ進出。その後、心臓修復パッチも開発。生後間もない乳児の手術に使われるなど多くの人の命を救っている。未知の分野への挑戦が、社員の努力で見事な成果をあげた。作家・池井戸潤の小説「下町ロケット ガウディ計画」のモデルにもなった会社である。社員一人ひとりの力に限界はあっても、グループで最大限に力を発揮する体制をつくるのにリーダーに必要なものは何かを聞く。

第2部は信州大学の矢澤健二郎准教授によるクモの糸の話。クモの糸はヒトの髪の毛の約10分の1の太さでありながら、直径3mm程度まで集めると、体重60kgの人間を支えることができるなど、優れた特性を持つ。しかし、天然のクモの糸を人工的に創り出すことは未だ困難で、分かっていないことが多い。
長い年月をかけて進化したクモが作り出す糸の神秘をいつか産業に応用したい。講演ではそんな夢の繊維の可能性を語っていただく。

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