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2021.07.28
[レポート] フューチャーコンパス第26回講演会 (2021/06/11)
Space BD(株)代表取締役社長の永崎将利氏を講師に迎え、「小さな宇宙ベンチャーが起こしたキセキ ~文系・ド素人による新産業への挑戦~」と題して講演をいただいた。
【講演要旨】
1.宇宙ビジネスにイノベーションを
日本初の宇宙商社®であるSpace BD(株)は、衛星打ち上げに代表される宇宙輸送では世界でトップ10に入る実績を持ち、JAXAの民間パートナーとして多岐にわたる案件を獲得している。宇宙産業に将来性があると確信したのは、創業前に有識者の意見を聞き回った際、人によって回答が大きく異なったからである。宇宙にはまだ「答え」が見つかっていないと考え、そこにチャンスがあると感じ、宇宙ビジネスの期待値が低い頃に素人同然で飛び込んだ。
2.フロントランナーを貫け
どの分野であっても、「これは勝てそうだ」と確信してから参入したのでは、既に同じ考えの競合が存在し、ビジネスの最前列に出ることは難しい。ビジネス成功要素の一つとして、先駆者となり第一線に並び続けることだと私は考えている。第一線にいれば圧倒的に情報が集まりやすく、顧客のリスクやコストを最小化したり、利益に貢献したりできるからである。
そして、他者に先駆けてビジネスの勝ち筋を見極め成長させるには、これまでにない発想が求められる。斬新すぎて周りの理解が追い付かない事案に対し、時には直観に従って非合理な選択をする勇気がリーダーには必要である。
3.重要なのは、何をしたいかよりどう生きたいか
重要なのは、その型破りな決定に大義があるかどうかである。社会にどう作用できるか、どう生きたいかが明確であれば、道は拓ける。私は、日本の飛躍のためには宇宙産業の発展が不可欠だと信じ、宇宙ビジネスの敷居を下げて、人類の平和に役立つよう、宇宙産業の裾野開拓に貢献したいと考えている。
宇宙というのは、夢や希望を想起させる不思議な魅力がある。熱い想いやチャレンジについて語りにくい今の日本には、宇宙ビジネスのもたらすワクワク・ドキドキが価値につながると考えている。日本発で世界を代表する産業と会社を目指し、これからも挑戦を続けたい。
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