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2022.02.28

[レポート] 大人の学びなおし第3クール 第8回講義 (2022/02/22)

大人の学びなおし第3クールの第8回講義は、名古屋大学 大学院情報学研究科 久木田 水生 准教授を講師に迎え、「フィクションの中のロボット」(領域:デジタル時代の哲学)をテーマとして講演いただいた。

◇講演要旨

今回は、フィクションとテクノロジーの関係を考える。
テクノロジーの発展は、様々なフィクション作品にインスピレーションを与えてきたが、反対にフィクションがテクノロジーの発展に影響を与えてきたということも事実である。さらに作家は、テクノロジーの発展について予見し、時にその負の影響について警鐘を鳴らすということもしてきた。

フィクション作品の中に度々登場するロボットは、人間を超えたものであり人間の脅威として描かれることも多い。また、近年のAIブームでは、脅威論も広がり、人工知能によって多くの仕事が奪われる可能性が指摘され、それによって発生する失業に対処するための政策の必要性が主張された。一方で、ロボットやアバターが人間の家族や仲間として描かれ、明るくて面白い未来が待っていると感じさせられる作品も登場している。

今回は、ロボットや人工生命などを扱ったフィクション作品を取り上げて、テクノロジーの発展への期待とそれがもたらす不安をどのように描いたのか?なぜAIやロボットは脅威として描かれるのか?道徳的AIや道徳的ロボットの実現はなぜ難しいのか?超倫理的なロボットが存在したらどうなるのか?人とロボットの共生の未来は?など、フィクション作品が現実のロボット工学や人工知能などの発展とどのように相互に影響を与え合っているかを考えた。

 

 

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