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2022.07.30

[レポート] 第22回アカデミックナイト (2022/7/14)

名古屋大学の田中貴紘氏、名城大学の山崎彬人氏を講師に迎え、「事故ゼロ社会の実現-次世代の運転支援技術-」をテーマとして講演をいただいた。

◇講演要旨
講演1 「ロボットを介した高齢ドライバの運転行動改善に向けた取り組み」
名古屋大学 未来社会創造機構 特任教授 田中 貴紘 氏

昨今、高齢ドライバによる交通事故率増加が社会問題となっており、加齢による認知機能の変化や運転への過度な自信の影響が指摘されているが、免許返納だけではQOLが低下してしまう。しかし自動運転車の実現にはまだ時間が必要であり、高齢者が安心安全に運転できるような支援が急務となっている。そこで本研究では、自助による運転寿命延伸・事故率低減に向け、受容性の高いRHMI(Robotic Human Machine Interface)を介した運転支援と振り返り支援(運転評価フィードバック)により、自身の運転行動を認識させ、より安全な運転行動への変容促進を目的とする“ドライバエージェント”の開発を進めている。

講演2「カメラ画像を用いたドライバの運転行動分析と運転支援」
名城大学 理工学部 交通機械工学科 助教 山崎 彬人 氏

自動車やパーソナルモビリティに設置した車載カメラによって得られたドライバ映像から,画像処理によって、ドライバの顔向き推定、視線推定などを行い、ドライバの運転行動分析や状態推定、運転支援につながる技術開発を行っている。
推定したドライバの顔向きや、視線方向などと、速度などの車両情報から、ドライバの運転行動の分析を行う。例えば、運転指導員と高齢運転者の運転行動を比較し、高齢者の運転行動における不安全行動を抽出することにより、運転支援技術の開発につなげている。

◇次回のご案内

日時:2022年9月1日(木)18:00~21:00
講演:自動運転への道-実証の取組みと通信規格の標準化-
講師:名古屋大学 未来社会創造機構 赤木 康宏 氏、名古屋工業大学 未来通信研究センター センター長・特任教授 各務 学 氏

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