REPORT
2025.11.19
【レポート】リベラルアーツナイト第7クール第3回 地震工学・耐震(2025/11/13)
■リベラルアーツナイト概要
“知に出会い、アップデートする夜”
時代の課題の真因を探索し、問いを立てる能力が求められる中、リベラルアーツの重要性が認識されています。10名の講師がリレー形式で現代社会を読み解き本音で語ります。
■第3回:地震工学・耐震

本講座では、建築・地震工学・防災の専門家である福和伸夫氏をお招きし、最悪を想定して備える―― 南海トラフ地震をはじめとする巨大災害にどう立ち向かうかをテーマに、都市防災・長周期地震動・生活継続設計の最新知見をいただき、命と暮らしを守るための“本気の防災”を考える場となりました。
講演は「災害が歴史を動かす」という視点から始まりました。慶長地震や安政地震など、過去の巨大災害が社会の転換点と重なってきた事実を紹介し、南海トラフ地震の再来が現実味を帯びていることを実感させられました。
過去の震災で露呈した停電・物流・医療崩壊の事例が、生活継続性の重要性を改めて浮き彫りにしたことや、企業のBCPや官民連携による防災ビジネスの可能性も紹介され、「防災はコストではなく未来への投資」というメッセージが印象的でした。
最後に福和先生から「発生後に(国、市町村の)助けに期待するのではなく。事前の準備をどれだけできるかがすべて」という言葉が投げかけられ、参加者の防災意識は一段と高まった様子でした。
今回の講座では、南海トラフ地震という巨大リスクを直視し、「防災は特別な人のものではなく、私たち全員の課題」という強いメッセージをいただきました。命を守るだけでなく、生活を続けるための準備が不可欠であり、“未来を守る知恵”を絞り、実践し続けることが重要であり、私たち一人ひとりが「自分ごと」として捉え、未来のために今できることを始める!
そんな前向きな決意を感じる大切な機会となりました。
この記事をシェア