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2023.03.31

[レポート] ジークス株式会社 代表取締役社長 村上さんと話そう!(2022/11/14)

「 ジークス株式会社 代表取締役社長 村上さんと話そう!」を開催しました。

 

◇開催内容

ナゴヤ イノベーターズ ガレージでは、名古屋大学大学院教授の安田孝美氏がプロデュースする先輩イノベーターとの交流イベントを開催している。第3回目の今回は、ジークス株式会社代表取締役社長村上嘉一氏を講師に迎え「学部生での起業の酸いも甘いも」と題する講演および座談会を開催した。

 

高校時代、誰かに認めてもらうことが生きがいで、将来については漠然と「稼ぎたい」と考えていた村上氏は、叔母が病に倒れたことで意識が大きく変わったという。身近な存在が病に倒れたことで、村上氏はショックを受けると同時に医療の重要性に気が付いた。

もともと起業への関心はあったものの「どうせやるなら人の役に立つことを」という意識だけがぼんやりとあった村上氏は必然的に、医療分野での起業を考えた。医師になるのではなく、医療分野での起業を考えた理由として、ソフトバンクグループ株式会社代表取締役会長兼社長として知られる、孫正義氏の存在を挙げた。ネットニュースで偶然目にした孫正義氏の大規模な事業の記事を見て、ひとりの人間が起こせるインパクトの大きさに感激したのだという。

名古屋大学入学後には、起業への熱い思いから、無給でベンチャー企業のインターンシップや学生団体の立ち上げに携わるも、手ごたえを感じることはできなかった。

そんな時に知り合ったのが名古屋大学発のベンチャー企業「TRYETING」の長江氏であった。会食で偶然居合わせた長江氏は村上氏の話を聞き、熱い思いに感銘を受け、同社のインターンシップへと誘った。村上氏は、「正直お金がなかったし、「給与が出る」と聞いてそれに飛びついた」と発言し笑いを誘った。そして「長江さんの隣に立って世界がパッと広がった」と続けた。インターンシップ生として長江氏と過ごすことで、ビジネスパーソンとしてのマナーから会社の運営までもを学んだ村上氏は、企業内起業という形での起業を選択した。

しかし、当時の村上氏は医療系のビジネスを運営するつもりで会社を作ったものの、医師との繋がりも無く、医療の知識も浅かった。案の定資金も集まらず、マネタイズ・収益化のできるサービスを模索する時期が続いた。

村上氏は学部生での起業を、「とにかく分からないことだらけで、その都度振り回され、その都度悩んでやんで、あの苦しんでいるっていうような感じです。どれだけ前もって知っていても、まあ絶対絶対ぶつかる壁があるんだなあっていう…」と振り返りつつも「原点が高校生の時の体験で、どんだけ人に振り回されようが、人が辞めても、お金が集まらなくてもやり続ける。そういったような軸を持つっていうのが重要だなと思います。あとは人の言うことに振り回されずに自信を持つこと。」と熱く語った。

参加者からは「会社運営をする上での苦悩」や「学業との両立」についての質問が多く飛び、終始和気藹々とした雰囲気で座談会は進行し、盛況のうちに幕を閉じた。

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