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2022.04.07

[レポート] フューチャーコンパス第31回講演会 (2021/3/1)

(株)ハピキラFACTORY代表取締役の正能 茉優 氏を講師に迎え、「好きなこと“も”仕事にするパラレルキャリアという働き方」と題して講演をいただいた。

【講演要旨】
1.若者は仕事と趣味のバランスを追求する傾向
未来について楽観的な見通しが立ちにくい世の中にあって、若い世代は「今日」を将来のための時間と捉える代わりに、仕事や趣味、家族など、人生を構成する要素をそれぞれ大切にし、100点は取れなくても、バランス良くほどほどに今現在を充実させる生き方を望んでいる。
最近注目を集めている副業・兼業(以下、副業)は、失業リスクを分散し、趣味や得意分野を仕事にすることで、理想的なライフスタイルを実現する方法の一つといえる。

2.オンリーワン副業は誰にでも可能性がある
しかし副業は、単に自己実現を容易にする手段というだけではなく、専門性を組み合わせることでオンリーワンのキャリア形成を実現したり、スキルアップにつなげたりと、自分自身の可能性や活躍の場を大きく広げることにもつながる。
例えば、まず副業をはじめる時には、「自分が何を提供できるのか」を認識した上で、それを発信する必要がある。自己アピールや直接交渉の機会が増え、矢面に立つ力や判断力を鍛えることができる。また、限られた時間の中でプライベートも充実させながら仕事を充実させるには、時間あたりの生産性を上げていく必要がある。一人ひとりが時間あたりに生み出す価値が向上していく。

3.副業を通じ社会とのつながりがつくれる
こうして社外で活躍する機会が増えることが、結果として人材や情報の流出につながるのを恐れて、副業を認めない企業もある。しかし、副業で培った人脈やスキルをもう一つのキャリアで生かせることに加え、それぞれの職で異なる役割を担う事で身につく多角的な視点など、社員の副業は組織にもメリットをもたらす。私自身、経営者のほかに企業の構成員としての事業責任者、そして大学教員などを兼任し、組織をまたいで活動することには、一般に心配されるようなリスクを上回る良い点があると実感している。

4.生産人口減少社会への緩和策としての副業
コロナ禍に進展したオンライン化によって、都市部にいながら人材不足に悩む地域で活躍するなど、副業できる可能性も広がった。これまでの環境では特別でなかったスキルが、別の地域では希少なものとして価値を見出してもらえる場合もある。自分が何を提供できるかは、それが求められる環境によって異なる。
必要な分だけ、必要な地域でスキルを生かすことができれば、その地域の課題解決を可能にし、従事する人にとっては個の力の底上げにつながると同時に、もう一つのキャリア・組織で経験を生かせるという、良い循環が生まれる。そして、副業による研鑽を通じて人の生産性を上げることができれば、労働人口が減っていく日本の状況下においても社会全体として生産を維持し、向上することが期待できる。
パラレルキャリアは本人や組織の価値を高め、地域の問題を解決し、社会全体を良い方向に導く取り組みだと確信している。

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