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2020.07.13

[レポート] 第7回大人の学びなおし (2020/07/07)

愛知県立芸術大学 白河准教授を講師に迎え、「西洋絵画の秘密 巨匠たちはこの世界をどのように描いたのか?」をテーマにご講演いただいた。これまで新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、講演の開催をウェブに切り替える等して継続してきたが、本講演よりコロナ対策のうえ、通常講演を再開した。また、来場が難しい方のためにウェブでも講演を視聴できるようにして開催された。(主催:一般社団法人中部圏イノベーション推進機構)

◇講演要旨
西洋絵画には、レオナルド・ダヴィンチに代表される古典技法と呼ばれる写実的表現からパブロ・ピカソのように自由闊達に絵具を扱った現代的表現があります。
美術館に絵を観に行くと様々な時代の作品が混在されて展示されていることがあると思いますが、作品にはその画家が生きていた時代が影響し、表現としての技法に反映されているものです。
今回の講演では、まず西洋絵画の歴史を紐解きながら古典的な写実表現から現代的な表現に移っていった過程をわかりやすく解説し、その分岐点を探りました。そこには写真技術の発明と深い関わりがあることや絵具の進化が影響していたのです。
次に、写真技術が存在しなかった時代の画家たちが「目に見える対象を絵画にする」という難題を解決するために、如何にしてその技法が確立されていったのか?に焦点をあてながら解説しました。
近年、スマホなどの普及により写真や映像は身近にあるものですが、当時の画家たちがキリストなどを描いた写実技法は、現代でいえばあたかも恐竜が存在しているようなCG画像と同等だったでしょう。彼らがその技法を確立する過程には、哲学や色彩学などの理論を取り入れながらキャンバスと対峙していたのです。
巨匠たちが描いた写実的表現の絵画は、どのような思考や技法で生まれたのかを紐解きながら「西洋絵画の秘密」に迫りました。

◇参加者の声
・美術館に行ってみたい気分になりました(技法を見たくなった)。
・専門的でありながら素人にも分かる話で有益でした。
・目からウロコのような発見が出来ました。ありがとうございました。
・面白かったです。絵画が身近に感じられる内容でした。
・絵画鑑賞は好きですが、技法という見方は全く知らなかったので、興味深く聞かせて貰いました。

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